二人用ボードゲームの魅力とは?
ボードゲームを知らない方にボードゲームの話をすると、高確率で言われる率ランキング1位に「人生ゲームとかああいうやつ?」と聞かれます。
…ちなみに2位は「オセロとか?」です。
私も人生ゲームのようなワイワイ遊ぶゲームも好きでしたが、今回は2位の「2人専用のボードゲーム」についてご紹介したいと思います。
当店には200種以上のボードゲームがありますが、その中で二人用のボードゲームは20個近くあります。
…数えてみて自分でも意外と多いと思いました。
ただ、二人用ボードゲームだからこそ色濃く出る、ある特徴に気づきました。
それは、
「運だけでは勝てない」という真剣さ、
そして「人と遊んでいる実感」です。
①運だけでは勝てない
例えば【じゃんけんで5回先に勝った方が勝ち】というゲームを遊んだとしましょう。
もしそのゲームを4人で遊んでも、誰がどの手を出すかなんてわからないし、勝率もばらけると思いますよね。
そうなるとただの運頼みのゲーム、運ゲーです。
ところが、2人でこのゲームをするとどうなるか。
何度かじゃんけんをするうちに、
「あいこの後はこれを出す癖がある」
「2回負けた時はこれを出しやすい」
という相手の性質というものが見えてきます。
そしてその感覚が極まると、予知にも近い感覚で相手の行動が見えることがあるんです。
相手予測した通りの手を出してきて、自分がそれに勝った瞬間、「自分の実力と勘の鋭さ」をに驚くことがあるでしょう。
決してそれは当てずっぽうの勘ではなく培われた経験から出てきた勘であり、それは運という言葉にするには勿体ない価値と才能です。
②人と遊んでいる実感
経験というものは、次に生かすための手であるため、もちろん勝ちにつながることもあるかと思います。さっきのじゃんけんでいえば、「チョキに負けたから、次にグーを出せば勝率も上がるだろう」とか。
…ですが、ここで少し考えます。
(逆にそれを「読まれて」しまったら?相手にも心を見透かされてしまったら?)
『経験を生かしてグーを出す』を読まれてしまえば、相手はパーを出してきますよね。
果たして相手がそこまで考えているのか?いや、その裏を突いてストレートに来るのでは?
その思考の迷路を彷徨う感覚が、相手を考えている実感へとつながるんです。
そして、その動きは人によってさまざまなので、ゲームを通じて相手を知ることにもつながります。
この感覚、ランダムとシステムで動くコンピュータ相手では味わう事は適わないでしょう。
…すいません、上記2点は正直オーバーに話しています。
ですが大体はこんな感じ。
この例でいうじゃんけんは、ボードゲームでいう手駒や手札。
駒やカードの流れを通じて相手の思考を探る集中力は、正面からぶつかり合う二人用ならではの魅力だと思っています。
では最後に、そんな二人用ボードゲームをいくつか紹介します。
ガイスター
前回の記事でご紹介した「ガイスター」。2人用の心理戦ゲーム代表格です。
見えない相手の駒の正体を探り、相手のいいおばけを全て取れば勝ち。相手の悪いおばけを全て取ってしまうと負け。相手の目つきや言動、その駒の動かし方から、取っていい駒と取ってはいけない駒を見極める心理戦です。
目の前で動いている相手のおばけを取るまで、相手のおばけの正体がわからないというところに人間性を感じます。
アールライバルズ
「強弱分かれた8枚のカードを、じゃんけんの要領で1枚同時に出していき、4勝すれば勝利」というゲームです。双方とも同じカードを持っているので、出すタイミングのみで勝敗が決まるゲームです。ですがカードによって効果も様々なため、「なぜ相手がこの効果を今出してきたのか。まさか次のカードってあれなのでは?」という読みあいが生まれます。
相手の心理を覗き込むとき、相手もまたこちらの心を覗きこんでいる事を痛感するゲームですね。
クアルト
「4×4のマスで、同じ属性の4種類を一列に並べる」という4目並べをするというだけのゲーム。…のはずなんですが、相手の駒を選んであげるというちょっと変わったルールなんです。
手渡しした駒を相手が置き、渡された駒を自分が置くのを繰り返して盤面を埋めていく。そのバトンを受け渡すような行動が、プレイをしていく上でのちょっとしたスパイスになっているのかもしれません。
パッチワーク
「ボタンを支払ってニットを買って編み、最終的にボタンが多い人の勝ち」という対戦型のゲーム。もちろん真剣に遊んでいただくのもそれはそれで楽しいと思いますが、ニットの形や模様がどれもユニークでかわいいんです。
形の変わったニットを買って、自分のパネルに充ててクルクルと回す。そのはめ方を一緒に考えてみたり、可愛いニットを眺めたり。穏やかな気持ちで遊んでみてください。
上の4つ以外にも、二人用のボードゲームはまだまだあります。
二人用でなくても、二人から遊べるものはもっともっとありますので、お越しいただいた際は気軽にお聞きください。